桜の花びらが降る頃、きみに恋をする
きみに出逢えた奇跡
ーー12月24日。
クリスマスイブ。
今は、陽向と一緒にとある場所に向かっている最中。
「蒼、寒くない?」
「うん、大丈夫だよ。コート着てるし、マフラーもしてるから」
気遣ってくれるところとか陽向の優しさが滲み出る。
「‥‥‥!」
ふいに、私の右手を握ってくれてすぐに指が絡まって恋人繋ぎ。
「手が寒そうだったから」
少し頬を赤らめる陽向。
「ふふっ。あったかいね」
手までじゃなくて、心までポカポカする。
この前までは、1ヶ月もすれ違っていたけど、今では陽向がずっと近くにいるように感じる。
そう思うほど、とても愛おしくて特別な存在。
陽向と付き合うようになって、すぐさま学校中に広まった。
たまに、陽向ファンからの視線が痛い時もあるけれど別に気にしない。
なにかあった時は、陽向が守ってくれるから。
それに、この前、陽向のご両親に会ったらあの日のことを今でも覚えてくれていた。
私のことも。
とても懐かしんでいて、こうして7年越しに会えたことにとても喜んでくれて嬉しかった。