学園怪談
……ハッ!
次に意識が覚醒して目を開けた時、僕の目に想像もしていないものが飛び込んできた。
「……ん!」
思わず声を出しそうになった。
僕の顔の前に、半身男の顔があったのだ。
……ボサボサの汚れた髪。白い肌に付着する流れ出る血液、そして片方の目は落ち窪んでいて眼球がなかった。
さすがにここまで近づかれたことはなかったので悲鳴を上げそうになったけど、半身男の目当ては僕ではなく小坂君のようで、すぐにズルズルと上半身を引きずりながら移動をしていく。下半身はなく、腰の辺りには背骨や内臓と思われる臓器がのぞいていた。
「ヒッ! ヒッ! ヒク!」
小坂君は恐怖のあまりに涙声をしゃくりあげている。
彼は眠れなかったのだ。そして半身男への恐怖を募らせすぎて、すぐ側まで呼び寄せてしまっていたのだ。
半身男はゆっくりと小坂君の布団をめくり上げると、足の方から少しずつ入っていく。
そして、布団の膨らみは、小坂君の足から腹、胸へと通過していく。
「ヒッ! ヒッ! ヒッ!」
心臓発作でも起こしかねない位に小坂君は過呼吸をくり返す。
そして、ついに膨らみは小坂君の首もと、布団の端へとたどり着いた。
自分の胸元の布団の中身を見つめた小坂君の顔がどんどん恐怖に歪んでいった。
「うぎゃああ!」
小坂君はついに耐え切れず、悲鳴を上げながら個室を飛び出していった。
その後を、嬉しそうな顔で半身男が追いかける。手だけを使っているとは思えない、もの凄いスピードで人間の上半身が動き回る光景は、凄く恐ろしいものだったよ。
その後、ガタガタと合宿所の外階段を何かが転げ落ちるような音が聞こえた。
「どうした!」
「何があったんですか?」
大部屋の方からも騒ぎを聞きつけた部員たちが駆けつけた。
次に意識が覚醒して目を開けた時、僕の目に想像もしていないものが飛び込んできた。
「……ん!」
思わず声を出しそうになった。
僕の顔の前に、半身男の顔があったのだ。
……ボサボサの汚れた髪。白い肌に付着する流れ出る血液、そして片方の目は落ち窪んでいて眼球がなかった。
さすがにここまで近づかれたことはなかったので悲鳴を上げそうになったけど、半身男の目当ては僕ではなく小坂君のようで、すぐにズルズルと上半身を引きずりながら移動をしていく。下半身はなく、腰の辺りには背骨や内臓と思われる臓器がのぞいていた。
「ヒッ! ヒッ! ヒク!」
小坂君は恐怖のあまりに涙声をしゃくりあげている。
彼は眠れなかったのだ。そして半身男への恐怖を募らせすぎて、すぐ側まで呼び寄せてしまっていたのだ。
半身男はゆっくりと小坂君の布団をめくり上げると、足の方から少しずつ入っていく。
そして、布団の膨らみは、小坂君の足から腹、胸へと通過していく。
「ヒッ! ヒッ! ヒッ!」
心臓発作でも起こしかねない位に小坂君は過呼吸をくり返す。
そして、ついに膨らみは小坂君の首もと、布団の端へとたどり着いた。
自分の胸元の布団の中身を見つめた小坂君の顔がどんどん恐怖に歪んでいった。
「うぎゃああ!」
小坂君はついに耐え切れず、悲鳴を上げながら個室を飛び出していった。
その後を、嬉しそうな顔で半身男が追いかける。手だけを使っているとは思えない、もの凄いスピードで人間の上半身が動き回る光景は、凄く恐ろしいものだったよ。
その後、ガタガタと合宿所の外階段を何かが転げ落ちるような音が聞こえた。
「どうした!」
「何があったんですか?」
大部屋の方からも騒ぎを聞きつけた部員たちが駆けつけた。