学園怪談
外階段の上から見下ろすと、階下には転げ落ちて気絶している小坂君と、その上に楽しそうにのしかかる半身男の姿があった。
「何やってんだ? あいつ」
「寝ぼけて落ちたのかな?」
部員達には小坂君に起きた事を知る由もなかった。
……。
「次の日、目を覚ました小坂君は部員達に話をしたものの、誰にも信じてもらえなかった。それから小坂君は合宿にだけは参加しないことに決めたんだ」
能勢さんは残念そうな表情で話した。
「結局その半身男の謎は分からずですか?」
「うん。調べたんだけど、過去に彼にまつわるエピソードは何もなかったよ。本当に人に直接的な危害も加えないし、いたずら好きの幽霊ってだけなのかもしれないね」
能勢さんは特に気にするようでもなく、幽霊の存在をサラリと肯定する。
「まあ、危害を加えないなら、いいんでしょうけど……」
……その時、そんな私の目の前で、窓の上からゆっくりと白いものが下りてくるのが見えたような気がした。
「……ん?」
ゴシゴシと目を擦ってよく見ると、それはただの木の枝だった。
「はは、まさかね」
私は白い腕が一瞬見えたような気がしたが、見間違いだろうと思い、次の話に進むことにした。
「何やってんだ? あいつ」
「寝ぼけて落ちたのかな?」
部員達には小坂君に起きた事を知る由もなかった。
……。
「次の日、目を覚ました小坂君は部員達に話をしたものの、誰にも信じてもらえなかった。それから小坂君は合宿にだけは参加しないことに決めたんだ」
能勢さんは残念そうな表情で話した。
「結局その半身男の謎は分からずですか?」
「うん。調べたんだけど、過去に彼にまつわるエピソードは何もなかったよ。本当に人に直接的な危害も加えないし、いたずら好きの幽霊ってだけなのかもしれないね」
能勢さんは特に気にするようでもなく、幽霊の存在をサラリと肯定する。
「まあ、危害を加えないなら、いいんでしょうけど……」
……その時、そんな私の目の前で、窓の上からゆっくりと白いものが下りてくるのが見えたような気がした。
「……ん?」
ゴシゴシと目を擦ってよく見ると、それはただの木の枝だった。
「はは、まさかね」
私は白い腕が一瞬見えたような気がしたが、見間違いだろうと思い、次の話に進むことにした。