学園怪談
……まあ、それはさておき。
「タジーはいつも重いよね。かわいそう」
「うん……。薬とかもあんまり効果ないんだよね私の場合。それに成長期に薬に頼ってばかりも良くないと思うし……」
「そっかあ」
部活の終了後に部室で田島を囲んで何人もの部員がお喋りしていた。
「あ、でもヤバイな」
「なにが?」
「このペースだと、来月の大会に丁度また来ちゃうかも」
1ヵ月後には部活動の市大会があり、新座学園女子ハンドボールにとっても勝ち抜かなければならない大切な大会だ。
「え、マジ! ヤバイな~、タジーが出れなかったらウチラ負けちゃうよ」
「う~、どうにかなんないかな」
「薬で遅らせるとか? あ、でもその後の県大会があるか」
そんな会話をする部員のうちの一人から、ある提案が上がった。
「そうだ! あの神社にお願いしてみたら?」
学園の生徒ならほとんどの生徒が知っている例の神社の話だ。マユツバものの話だから実際に行う人は少ないが、この際藁にもすがりたい一心なので、田島は仕方なく試してみることにした。
……放課後、田島はハンドボール部の友人についてきてもらい、例のお札に願い事を書いた。
『幸福……生理を1ヶ月遅らせる 不幸……今年の誕生日プレゼントはいりません』
彼女らしい謙虚なお願いだった。
……そして、約束が叶って彼女は生理になることなく市大会で優勝。県大会でも3位
という優秀な成績を納めることが出来た。そして丁度生理の予定から1ヶ月後、待っていたかのように生理になった。
「よかったねタジー。お願いが叶ったんだね!」
「うん! ご利益があったね」
始めはあまり期待していなかった事もあってか、実際に願いが叶ったことが妙に神秘的な事に思えて嬉しかった。
しかし、真面目な人ほどギャンブルにハマってしまう……っていうのかな? 彼女もこの神社を、事あるごとに利用するようになったんだ。
『テストでヤマがあたりますように。人気バンドのライブのチケットが取れますように。3年の内藤先輩が私を好きになってくれますように』
「タジーはいつも重いよね。かわいそう」
「うん……。薬とかもあんまり効果ないんだよね私の場合。それに成長期に薬に頼ってばかりも良くないと思うし……」
「そっかあ」
部活の終了後に部室で田島を囲んで何人もの部員がお喋りしていた。
「あ、でもヤバイな」
「なにが?」
「このペースだと、来月の大会に丁度また来ちゃうかも」
1ヵ月後には部活動の市大会があり、新座学園女子ハンドボールにとっても勝ち抜かなければならない大切な大会だ。
「え、マジ! ヤバイな~、タジーが出れなかったらウチラ負けちゃうよ」
「う~、どうにかなんないかな」
「薬で遅らせるとか? あ、でもその後の県大会があるか」
そんな会話をする部員のうちの一人から、ある提案が上がった。
「そうだ! あの神社にお願いしてみたら?」
学園の生徒ならほとんどの生徒が知っている例の神社の話だ。マユツバものの話だから実際に行う人は少ないが、この際藁にもすがりたい一心なので、田島は仕方なく試してみることにした。
……放課後、田島はハンドボール部の友人についてきてもらい、例のお札に願い事を書いた。
『幸福……生理を1ヶ月遅らせる 不幸……今年の誕生日プレゼントはいりません』
彼女らしい謙虚なお願いだった。
……そして、約束が叶って彼女は生理になることなく市大会で優勝。県大会でも3位
という優秀な成績を納めることが出来た。そして丁度生理の予定から1ヶ月後、待っていたかのように生理になった。
「よかったねタジー。お願いが叶ったんだね!」
「うん! ご利益があったね」
始めはあまり期待していなかった事もあってか、実際に願いが叶ったことが妙に神秘的な事に思えて嬉しかった。
しかし、真面目な人ほどギャンブルにハマってしまう……っていうのかな? 彼女もこの神社を、事あるごとに利用するようになったんだ。
『テストでヤマがあたりますように。人気バンドのライブのチケットが取れますように。3年の内藤先輩が私を好きになってくれますように』