学園怪談
……だから、あの黒猫モミはおかしい。アイツの周りでは何かと事件が起きる。アイツは悪魔の使いか何かに違いない。
俺だって昔、アイツに死にそうな目に遭わされたことがある。その時の話はこうさ。
ある雨の日の掃除時間だった。体育館前の掃除をしていた時に、やたらとうるさい猫の声が聞こえたんだよ、しかも頭上からね……。
「何だよモミか。うるさいな、掃除中なんだから静かにしてろよ」
モミは体育館の2階の窓から顔を出して、俺に向かって鳴いていた。
俺は、始めは大して気にしてなかったよ。
「はいはい、いいね~お前は掃除とかしないでさ。それにこの雨の日に体育館で雨宿りとはいい身分だよ全く」
それでもモミはニャーニャーとうるさくて、俺はだんだん嫌気がさしてきた。
「うるさいな! お前な、静かにしないならぶっ飛ばしてやる」
俺は普段は動物好きだけど、この時ばかりは無性に腹が立って、コイツを懲らしめてやろうと思って体育館へと移動した。そうしたらその時……。
ガシャアアアアン!
体育館へと入ろうとした俺の後ろでもの凄い大きな音がした。慌てて振り返ると……。
目の前には血まみれで横たわる同じクラスの仲間がいた。2階の体育館の窓が外れて落ちてきたんだ。友人はその重たい窓枠とそのガラスの下敷きになって無残な姿で死んでしまった。
俺は恐怖でチビリそうだったよ、だって、ついさっきまでそこにいたのは俺だったんだから。
そして、体育館の2階の方を振り返ると……モミが鳴き止んで静かにこちらを見つめていた。そのジーッと遠くを見る目つきが俺には怖かった。
『ちっ、運のいい奴だ』
って言っていたように見えたからね。
俺だって昔、アイツに死にそうな目に遭わされたことがある。その時の話はこうさ。
ある雨の日の掃除時間だった。体育館前の掃除をしていた時に、やたらとうるさい猫の声が聞こえたんだよ、しかも頭上からね……。
「何だよモミか。うるさいな、掃除中なんだから静かにしてろよ」
モミは体育館の2階の窓から顔を出して、俺に向かって鳴いていた。
俺は、始めは大して気にしてなかったよ。
「はいはい、いいね~お前は掃除とかしないでさ。それにこの雨の日に体育館で雨宿りとはいい身分だよ全く」
それでもモミはニャーニャーとうるさくて、俺はだんだん嫌気がさしてきた。
「うるさいな! お前な、静かにしないならぶっ飛ばしてやる」
俺は普段は動物好きだけど、この時ばかりは無性に腹が立って、コイツを懲らしめてやろうと思って体育館へと移動した。そうしたらその時……。
ガシャアアアアン!
体育館へと入ろうとした俺の後ろでもの凄い大きな音がした。慌てて振り返ると……。
目の前には血まみれで横たわる同じクラスの仲間がいた。2階の体育館の窓が外れて落ちてきたんだ。友人はその重たい窓枠とそのガラスの下敷きになって無残な姿で死んでしまった。
俺は恐怖でチビリそうだったよ、だって、ついさっきまでそこにいたのは俺だったんだから。
そして、体育館の2階の方を振り返ると……モミが鳴き止んで静かにこちらを見つめていた。そのジーッと遠くを見る目つきが俺には怖かった。
『ちっ、運のいい奴だ』
って言っていたように見えたからね。