学園怪談
いったい誰のものかと思い、僕は寝ている部員達を見回した。
すると、全員が寝静まっている中、富士見先輩の布団だけがモゾモゾと動いている。
「先輩?」
僕は静かに声をかけてみるが、先輩は眠っていて意識がないのか返事をしない。なぜか横になっているのに、あのサングラスをかけたままである。
「……がががあああ……うぐぐぐ」
先輩の声がどんどん苦しみを帯びてきたように聞こえる。
僕はこの事態が異常であるように思え、慌てて先輩の布団を確認した。
「せ、先輩! 大丈夫ですか!」
「ど、どうしたんですか先輩!」
秋山君も騒ぎを聞きつけたのか起き出して来た。それでも、他の3人の部員は気づかない様子でイビキをかいている。
富士見先輩は寝たまま例のサングラスをかけていた。そして、よく見ると先輩は苦しそうにダラリと舌を出している。呼吸がとても苦しそうで、まるで誰かに首でも締め付けられているかのようだ。
僕はどうしていいか分からずにうろたえていたが、そんな僕の目の前で先輩は極度に怯えながら窓の方を指差す。
「どうしたんですか先輩? 窓ですか? 何も、何も見えませんよ」
僕は必死で何かを訴える先輩の指差す先を凝視するが、窓の外には真っ黒な闇が広がるだけで特に何も映ってはいない。
「わ、わかった、これですね!」
突然、秋山君が閃いたとばかりに先輩のサングラスに手を伸ばした。
「サングラスがどうし……」
僕の疑問を他所に、秋山君は先輩の顔からサングラスをむしり取った。
「ぷはあああ! た、た、助かった! あ、だめだ秋山! サングラスをかけるな!」
「えっ?」
……遅かった。
次の瞬間。先輩の静止よりも早くサングラスをかけた秋山君の首が……一瞬にして飛んだ!
ブシュウウウウ!
暗い室内でも真っ赤と分かる血液を噴出しながら、秋山君の頭が畳の上に転がった。
すると、全員が寝静まっている中、富士見先輩の布団だけがモゾモゾと動いている。
「先輩?」
僕は静かに声をかけてみるが、先輩は眠っていて意識がないのか返事をしない。なぜか横になっているのに、あのサングラスをかけたままである。
「……がががあああ……うぐぐぐ」
先輩の声がどんどん苦しみを帯びてきたように聞こえる。
僕はこの事態が異常であるように思え、慌てて先輩の布団を確認した。
「せ、先輩! 大丈夫ですか!」
「ど、どうしたんですか先輩!」
秋山君も騒ぎを聞きつけたのか起き出して来た。それでも、他の3人の部員は気づかない様子でイビキをかいている。
富士見先輩は寝たまま例のサングラスをかけていた。そして、よく見ると先輩は苦しそうにダラリと舌を出している。呼吸がとても苦しそうで、まるで誰かに首でも締め付けられているかのようだ。
僕はどうしていいか分からずにうろたえていたが、そんな僕の目の前で先輩は極度に怯えながら窓の方を指差す。
「どうしたんですか先輩? 窓ですか? 何も、何も見えませんよ」
僕は必死で何かを訴える先輩の指差す先を凝視するが、窓の外には真っ黒な闇が広がるだけで特に何も映ってはいない。
「わ、わかった、これですね!」
突然、秋山君が閃いたとばかりに先輩のサングラスに手を伸ばした。
「サングラスがどうし……」
僕の疑問を他所に、秋山君は先輩の顔からサングラスをむしり取った。
「ぷはあああ! た、た、助かった! あ、だめだ秋山! サングラスをかけるな!」
「えっ?」
……遅かった。
次の瞬間。先輩の静止よりも早くサングラスをかけた秋山君の首が……一瞬にして飛んだ!
ブシュウウウウ!
暗い室内でも真っ赤と分かる血液を噴出しながら、秋山君の頭が畳の上に転がった。