学園怪談
「うわああ!」
先輩は自分に向かって倒れこんできた秋山君の首なし死体を受け止め、そのまま死体と一緒に布団の上を転がった。
そして、呆気に取られる僕の目の前には切断された秋山君の頭とサングラスが転がった。
「あ、秋山君。いったい何があったんだ……」
僕は魅入られたように、手前に落ちたサングラスに手を伸ばしていた。
「見るなああああ!」
なぜか体が勝手に動き、サングラスをかけようとした僕の視界に、富士見先輩が飛び込んでくる姿が見えた。
先輩は僕の顔からサングラスを叩き落とし、そのまま僕を布団に押さえつけてひたすらに何やら念仏を唱え始めた。
僕はサングラスをかけようとした際にレンズの向こうに見えた、一瞬の光景を思い出していた。
……部屋の中、まるで助けを求めるかのように手を伸ばした無数の霊体たち。その中に秋山君の首を刎ねたと思われる、剣を振り上げた落ち武者の霊体の姿もあった。
「秋山あああ! 許してくれええええ!」
先輩はひたすらに祈り続け、騒ぎをききつけた民宿の人や先生たちも駆けつけ大騒ぎとなったんだ。
……。
「結局ね、秋山君はもちろん即死だったよ。警察も来て色々と捜査をしてくれたけど誰も信じるはずないよね、霊に殺されたなんてさ」
淳さんは力なく笑った。
「でも、いったいどうして秋山さんは殺されてしまったんですか?」
「先輩のサングラスにはね、その占い師の書いた取り扱いの注意がちゃんとついていたんだけど、先輩はそれをしっかりと見ていなかったみたい。その説明書にはね、こう書いてあったんだ」
先輩は自分に向かって倒れこんできた秋山君の首なし死体を受け止め、そのまま死体と一緒に布団の上を転がった。
そして、呆気に取られる僕の目の前には切断された秋山君の頭とサングラスが転がった。
「あ、秋山君。いったい何があったんだ……」
僕は魅入られたように、手前に落ちたサングラスに手を伸ばしていた。
「見るなああああ!」
なぜか体が勝手に動き、サングラスをかけようとした僕の視界に、富士見先輩が飛び込んでくる姿が見えた。
先輩は僕の顔からサングラスを叩き落とし、そのまま僕を布団に押さえつけてひたすらに何やら念仏を唱え始めた。
僕はサングラスをかけようとした際にレンズの向こうに見えた、一瞬の光景を思い出していた。
……部屋の中、まるで助けを求めるかのように手を伸ばした無数の霊体たち。その中に秋山君の首を刎ねたと思われる、剣を振り上げた落ち武者の霊体の姿もあった。
「秋山あああ! 許してくれええええ!」
先輩はひたすらに祈り続け、騒ぎをききつけた民宿の人や先生たちも駆けつけ大騒ぎとなったんだ。
……。
「結局ね、秋山君はもちろん即死だったよ。警察も来て色々と捜査をしてくれたけど誰も信じるはずないよね、霊に殺されたなんてさ」
淳さんは力なく笑った。
「でも、いったいどうして秋山さんは殺されてしまったんですか?」
「先輩のサングラスにはね、その占い師の書いた取り扱いの注意がちゃんとついていたんだけど、先輩はそれをしっかりと見ていなかったみたい。その説明書にはね、こう書いてあったんだ」