学園怪談
でも、ここで話は終わらなかった。その日から彼の、村木君の様子がおかしくなったんだ。毎日、何かに怯えるように生活していた。何日か学校を休んだこともあった。部活にも顔を出さない日がしばらく続いたけれど、しばらくたったある日、僕はまた13時に村木君に体育館に呼び出されたんだ。
その日、僕が体育館に入ると、村木君は狂ったように僕にしがみつき、泣きながら叫ぶようにまくし立てた。
「先輩、助けてください。僕、僕は殺される!」
「ど、どうしたんだ村木君! おちついて!」
僕は彼をなだめようとしたけれど、彼は倉庫のある方を指差して、必死の形相で言うんだ。
「あ、アイツが来る! 助けて! 殺される!」
僕の目には何も見えなかったけれど、彼の目には何か恐ろしいものでも見えているのか、床にしゃがみこんで頭を抱えて震えている。
しかし、次の瞬間。
「うわああ! 助けて石田さん!」
僕は驚いたよ。彼が苦しみながら白い煙を体中から上げ始めたんだから。
「ぐああ! あぎゃあああ!」
もだえ苦しみながら、どんどんと彼の肌は生気を失ったようにしぼんでいった。
……そして、ついに彼は干からびたミイラのようになって死んでしまった。そして、村木君から出た煙は吸い込まれるように体育館の13階段の方へと消えていった。
僕は声を出すこともできず、そのまましばらくは動く事が出来なかった。ミイラと化してしまった村木君の目は……どことなくあのガイコツと似かよって見えたような気がした。
村木君は願いを叶えてもらった代償に、自分の命を取られてしまったんだ……。
……凄まじい話に私は声も出なかった。しかし、淳さんは続けた。
「これで僕の話は終わりだよ。……あ、そうそう、僕は彼が死んだ日の事をあとから思い出したんだけど、それは彼が悪魔にお願いしてから13日後のことだった。やはり13という数字は不吉な数字なのかもしれないね」
私は自分の出席番号が13番だったことをふと、思い出さずにはいられなかった……。
その日、僕が体育館に入ると、村木君は狂ったように僕にしがみつき、泣きながら叫ぶようにまくし立てた。
「先輩、助けてください。僕、僕は殺される!」
「ど、どうしたんだ村木君! おちついて!」
僕は彼をなだめようとしたけれど、彼は倉庫のある方を指差して、必死の形相で言うんだ。
「あ、アイツが来る! 助けて! 殺される!」
僕の目には何も見えなかったけれど、彼の目には何か恐ろしいものでも見えているのか、床にしゃがみこんで頭を抱えて震えている。
しかし、次の瞬間。
「うわああ! 助けて石田さん!」
僕は驚いたよ。彼が苦しみながら白い煙を体中から上げ始めたんだから。
「ぐああ! あぎゃあああ!」
もだえ苦しみながら、どんどんと彼の肌は生気を失ったようにしぼんでいった。
……そして、ついに彼は干からびたミイラのようになって死んでしまった。そして、村木君から出た煙は吸い込まれるように体育館の13階段の方へと消えていった。
僕は声を出すこともできず、そのまましばらくは動く事が出来なかった。ミイラと化してしまった村木君の目は……どことなくあのガイコツと似かよって見えたような気がした。
村木君は願いを叶えてもらった代償に、自分の命を取られてしまったんだ……。
……凄まじい話に私は声も出なかった。しかし、淳さんは続けた。
「これで僕の話は終わりだよ。……あ、そうそう、僕は彼が死んだ日の事をあとから思い出したんだけど、それは彼が悪魔にお願いしてから13日後のことだった。やはり13という数字は不吉な数字なのかもしれないね」
私は自分の出席番号が13番だったことをふと、思い出さずにはいられなかった……。