学園怪談
聞き込みを開始して数日、俺らは溺れた生徒が他にもいたという情報を掴んだ。それも1件や2件じゃない。3年生や先生に聞いた情報を入れれば、その数は10件にものぼっていた。しかも……被害に遭っているのはみんな水泳部の生徒であるという事実までわかった。
「ふむ。これをどう見るワトソン君……じゃなかった徹くん」
俺はこんなお茶目な小松っちゃんが大好きだった。
「襲われたのはみんな水泳部……これは何やらキナ臭いものを感じますな」
事件を調べれば調べるほど、これは過去にこのプールで何かがあったものと推測された。
「徹君、過去にこのプールで何か事件がなかったか調べるんだ」
「よっしゃ!」
俺達の決死の捜査は続いた。そして、市役所の図書館にて過去に起きた事件とやらの新聞記事をついに調べることに成功した。
「こ、これは……」
そこには地方版のコーナーに、小さく『中学生溺死』という記事が掲載されていた。今から30年前の記事だ。ちょうどこの当時、日本に海外の大スターがやって来たり、大規模な地震があったりしたせいで、可哀相にもこんな小さな記事にされてはいるが、紛れもなくこの新座学園の男子生徒(当時の中1)が部活中に溺れて亡くなっていた。
彼は部活中に事故で溺れ死んだこと、そしてその時、顧問の先生は不在だったことなどが簡単に記されていた。
「どうかな? これはどうも事件の匂いがする」
と、小松っちゃん。
「小松っちゃん、犯人は現場に戻るという通説があるぞ、行ってみたらいいんでないか?」
「ナイスな意見だ徹君。それいただき!」
俺達二人は先を争うようにしてプールへと走った。
「ふむ。これをどう見るワトソン君……じゃなかった徹くん」
俺はこんなお茶目な小松っちゃんが大好きだった。
「襲われたのはみんな水泳部……これは何やらキナ臭いものを感じますな」
事件を調べれば調べるほど、これは過去にこのプールで何かがあったものと推測された。
「徹君、過去にこのプールで何か事件がなかったか調べるんだ」
「よっしゃ!」
俺達の決死の捜査は続いた。そして、市役所の図書館にて過去に起きた事件とやらの新聞記事をついに調べることに成功した。
「こ、これは……」
そこには地方版のコーナーに、小さく『中学生溺死』という記事が掲載されていた。今から30年前の記事だ。ちょうどこの当時、日本に海外の大スターがやって来たり、大規模な地震があったりしたせいで、可哀相にもこんな小さな記事にされてはいるが、紛れもなくこの新座学園の男子生徒(当時の中1)が部活中に溺れて亡くなっていた。
彼は部活中に事故で溺れ死んだこと、そしてその時、顧問の先生は不在だったことなどが簡単に記されていた。
「どうかな? これはどうも事件の匂いがする」
と、小松っちゃん。
「小松っちゃん、犯人は現場に戻るという通説があるぞ、行ってみたらいいんでないか?」
「ナイスな意見だ徹君。それいただき!」
俺達二人は先を争うようにしてプールへと走った。