学園怪談
雨漏りもなくなった教室で、コーラス部の生徒達は放課後の部活動に取り組んでいた。
「……ん? あれ?」
一人の生徒の頭に、何か水滴が落ちてきた。
「どうしたの? 沙理奈?」
「ん? 何か冷たいものが……きゃああああ!」
頭に手をやった生徒の手に、べっとりと赤い血が付着した。
見ると、天井の工事跡から雨漏りではなく血が染み出し、みるみる天井を赤く染めて大量の血を床に滴らせる。
学園中が大騒ぎになる中、急に天井が抜けて、大量の血液や壁の残骸に紛れて、すっかり生気を無くし、変わり果てた一人の男の死体が落下してきた。
……それは行方不明になっていた山川工業の社長だった。そして、彼の腕には崩れかけた骸骨が、しっかりと抱きかかえられていた。
……。
「後の警察の調べで、彼は窒息死。服を着たままだったし、死後何日も経っていないそうだったから、もしかしたら生きたまま壁に埋められたのかもしれない……ってことらしい。一緒に出てきた骸骨は、この社長の愛人だった女性で、半年くらい前から行方不明になっていたそうだよ」
「……ん? あれ?」
一人の生徒の頭に、何か水滴が落ちてきた。
「どうしたの? 沙理奈?」
「ん? 何か冷たいものが……きゃああああ!」
頭に手をやった生徒の手に、べっとりと赤い血が付着した。
見ると、天井の工事跡から雨漏りではなく血が染み出し、みるみる天井を赤く染めて大量の血を床に滴らせる。
学園中が大騒ぎになる中、急に天井が抜けて、大量の血液や壁の残骸に紛れて、すっかり生気を無くし、変わり果てた一人の男の死体が落下してきた。
……それは行方不明になっていた山川工業の社長だった。そして、彼の腕には崩れかけた骸骨が、しっかりと抱きかかえられていた。
……。
「後の警察の調べで、彼は窒息死。服を着たままだったし、死後何日も経っていないそうだったから、もしかしたら生きたまま壁に埋められたのかもしれない……ってことらしい。一緒に出てきた骸骨は、この社長の愛人だった女性で、半年くらい前から行方不明になっていたそうだよ」