ハーフな俺。後編(完結)
ずっと俺の横を歩くゆき。
いつもは静かにしてろって言っても話は止まらないのに、
今日はやけに落ち着いていて、変に気になった。
「ゆき、お前どうした?」
「えっ?」
急に俺に話を振られ驚くゆき。
「いや、学校の奴らと何かあったか?」
俺は知ってる。ゆきが俺らとつるむのを気に食わない奴らに嫌がらせを受けていることを。
陸は、気づいていないだろうな。
もし気づいていたら、放っておかないだろうから。
こいつは何も言わない。
だから、俺も何も聞かないし、何も言わない。