ハーフな俺。後編(完結)
俺は体が固まった。
そこには、ずっと憎んできた、ずっと俺の頭の中に居た、、、あいつの姿があった。
まだ小学生くらいの子供と手をつないで、楽しそうに歩いている姿が。
「ルイ?」
隣で心配そうに俺を呼ぶリサの声も聞こえていなかった。
あの笑顔は、昔俺だけに向けられていたあの笑顔だった。
「ママァ~、今日はご飯なぁに?」
男の子が聞くと、
「ぅ~ん。何がいいかなぁ?
春斗(ハルト)の大好きなハンバーグにしよっか?」
笑顔で答えるあいつ。
「ぅわーいっ!僕ハンバーグ大好きっ。」
嬉しそうに答える男の子。