ハーフな俺。後編(完結)

俺は、誰よりもリサを遠ざける。

リサには俺のことを俺以上に知られている気がしてる。

そう、昔の母のように。

だからか、リサは俺の母親を時々思い出させる。

俺が嫌悪している俺の半分を、そう日本人の血を同じように持つリサ、

幸せな家族に囲まれて、幸せな環境で何の悩みもなく、

難なく受け入れているリサを見ると

いつか言ってしまいそうで・・・俺は恐い。


『どうして俺だけ・・・?』って・・・

そんな事を言っても何もならないのも分かってる。

でも、同じハーフとしていつか比べてしまうのかと思うと恐い・・・


リサを傷つけるくらいだったら、最初から何もない方がいい。


< 285 / 417 >

この作品をシェア

pagetop