ハーフな俺。後編(完結)
俺は、誰よりもリサを遠ざける。
リサには俺のことを俺以上に知られている気がしてる。
そう、昔の母のように。
だからか、リサは俺の母親を時々思い出させる。
俺が嫌悪している俺の半分を、そう日本人の血を同じように持つリサ、
幸せな家族に囲まれて、幸せな環境で何の悩みもなく、
難なく受け入れているリサを見ると
いつか言ってしまいそうで・・・俺は恐い。
『どうして俺だけ・・・?』って・・・
そんな事を言っても何もならないのも分かってる。
でも、同じハーフとしていつか比べてしまうのかと思うと恐い・・・
リサを傷つけるくらいだったら、最初から何もない方がいい。