ハーフな俺。後編(完結)
成瀬サンは続けて言う。
「だから、正直驚いた。
ニコラス高校の留学担当のカウンセラーの方から連絡が入って、
三原サンがアメリカに帰国すると聞いたときは。」
「あ、はぃ・・・」
「毎年途中帰国生は出るんです。
ただ今年の留学生は平均よりも遥かに日本語が出来る生徒が揃ってたから、
すごく期待されてたんだけどね。
あっいゃ、責めてるわけではないんですよ。
純粋に驚いているんです。」
「すみません。」
それしか言う言葉がなかった。
「いやいや、君が謝ることではありませんよ。
私どもが勝手に期待をしてたわけですから。
でも、理由は学校の勉強が辛かったわけではありませんね?」
と成瀬サン。
答えられずに黙ってしまう私。