ハーフな俺。後編(完結)
母親が話すのを黙って聞いていた俺。
俺は自分ばかりが傷ついて、苦しんで
そう思っていた。
今思い返せば、いつもそうだったんだ・・・
どうして俺ばっかり・・・
どうして俺だけ・・・
いつも、いつも、どうしてって・・・
俺は自分自身で、自分の中に檻をつくりそこに
勝手に俺自身を閉じ込めてきたんだ。
自分自身で今の俺を作り上げてきたんだ。
でも、リサが気づかせてくれた。
自分が望めば、いつでも自由になれたんだってことを・・・
相手を思いやる気持ちを。
自分の気持ちを殺してまでも、相手を思う気持ちを・・・
そう、俺の母親が俺や親父を思ってしてくれたことのように。