ハーフな俺。後編(完結)

~~リサside~~

ルイが目の前にいる。

ずっと会いたかったルイが・・・

手を伸ばせば触れられるところに。

ルイの話を一言も聞き逃すまいと全神経を集中している私。

少ししてから、またルイが話し出す。

「なぁ、去年の入学式の日、お前俺にさ、
あの桜の木の話したの覚えてる?」

ルイはそう言って家の前の桜の木を指差して言った。


「えっ、覚えてくれてたの?」

私が去年の入学式にこの一本の桜の木の話を

ルイにしたのを覚えていてくれたんだと

嬉しくなった。

一週間前にはまだつぼみだったのに、今は綺麗に咲き誇っている立派な桜の木。
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