愛のない結婚のはずが、御曹司は懐妊妻に独占欲を放つ【憧れの溺愛シリーズ】
わたしの実家の老舗料亭【森乃や】は、わたしか妹のどちらかが婿を貰って跡を継ぐことになっていた。
けれど、昔から『そんなのは絶対嫌だ』と事あるごとに口にした妹は、大学進学と同時に実家から五〇〇キロ以上離れた関西の大学に進学。
その時すでに実家から大学に通っていたわたしだけが博多に残ることになった。
そんなある日。大学の卒論も無事提出を終えた二月のことだった。
同じゼミでお世話になっている院生の先輩が、話しているのを耳にしたのだ。昔お世話になったハーブ農家が、人手不足で困っていると。
『ホームステイ中にとても良くしてもらったから何か恩返しがしたいけれど、ロンドンは遠いから、手紙を書いて励ますくらいしか出来ることがない』
そう嘆く先輩に、わたしの口から勝手に言葉が飛び出したのだ。
『わたしじゃダメですか!?』
―――と。
その勢いのままわたしは渡英。【Michele Herb Garden】に、住み込みで働くことになった。
けれど、昔から『そんなのは絶対嫌だ』と事あるごとに口にした妹は、大学進学と同時に実家から五〇〇キロ以上離れた関西の大学に進学。
その時すでに実家から大学に通っていたわたしだけが博多に残ることになった。
そんなある日。大学の卒論も無事提出を終えた二月のことだった。
同じゼミでお世話になっている院生の先輩が、話しているのを耳にしたのだ。昔お世話になったハーブ農家が、人手不足で困っていると。
『ホームステイ中にとても良くしてもらったから何か恩返しがしたいけれど、ロンドンは遠いから、手紙を書いて励ますくらいしか出来ることがない』
そう嘆く先輩に、わたしの口から勝手に言葉が飛び出したのだ。
『わたしじゃダメですか!?』
―――と。
その勢いのままわたしは渡英。【Michele Herb Garden】に、住み込みで働くことになった。