愛のない結婚のはずが、御曹司は懐妊妻に独占欲を放つ【憧れの溺愛シリーズ】
(どうせ仔ダヌキですよっ…!)
ぶいっと横を向いたと同時に、聞こえてきた言葉に脳がフリーズした。
「ダメだろう、こんな『食べてください』と言わんばかりの姿を、他の男に拝ませたら」
「は……?」
「湯で温まった白い肌を桃色にさせて……襲って下さいと言っているようなものだ」
「おそっ…!?」
まるで独り言みたいに呟いた祥さんが、膨らんだビキニの際にちゅうっと音を立ててきつく吸いついてきた。
「あっ」と漏れかけた声を必死に堪え、「ここ、外ですっ!」と抗議する。
すると、胸の上から彼が視線を上げて寄越した。
「心配するな。貸し切りは延長済みだ」
いや、そういう問題ではなくてっ!
いくら背の高い木々に囲まれているからとはいえ、ここはれっきとしたオープンスペース。誰に見られてもおかしくない。
そう言いたいのに、みるみるわたしの体を暴いていく彼を止めることは難しく、いつものようにいいように翻弄されていった。