あなたには責任があります!
プロローグ
胸のあたりにキュークツさを覚えて、美花梨は目を覚ました。
服を着たままだ。だから眠りが浅かった。
羽毛布団に潜ったままシャツとデニムを脱いで、キャミソールのすきまに手を入れる。背中のホックをはずし、肩ヒモから器用に腕をくぐらせて、ブラだけを外に放り出した。
ベッドサイドに置かれたミネラルウォーターが目に入って、ここがタカフミの部屋だったことをおぼろげに思い出す。
「美花梨ちゃん先輩、はい、水。トイレはもういいですか? ぼくあっちにいますから、気持ち悪くなったりしたら呼んでくださいね」
そう言って羽毛布団のうえからぽんぽん叩き、ベッドルームを出ていくタカフミのうしろすがたが、やけに鮮明に蘇った。
ベッド、返そう。酔いは冷めたんだから、わたしはリビングのほうで寝ればいい。
のっそり起き上がったものの、わずかに身体がふるえた。
部屋には暖房がほのかに効いているとはいえ、1月の深夜において、身にまとう布が少なすぎた。ぬくもりが恋しくて、羽毛布団に同化したくなる。
服を着たままだ。だから眠りが浅かった。
羽毛布団に潜ったままシャツとデニムを脱いで、キャミソールのすきまに手を入れる。背中のホックをはずし、肩ヒモから器用に腕をくぐらせて、ブラだけを外に放り出した。
ベッドサイドに置かれたミネラルウォーターが目に入って、ここがタカフミの部屋だったことをおぼろげに思い出す。
「美花梨ちゃん先輩、はい、水。トイレはもういいですか? ぼくあっちにいますから、気持ち悪くなったりしたら呼んでくださいね」
そう言って羽毛布団のうえからぽんぽん叩き、ベッドルームを出ていくタカフミのうしろすがたが、やけに鮮明に蘇った。
ベッド、返そう。酔いは冷めたんだから、わたしはリビングのほうで寝ればいい。
のっそり起き上がったものの、わずかに身体がふるえた。
部屋には暖房がほのかに効いているとはいえ、1月の深夜において、身にまとう布が少なすぎた。ぬくもりが恋しくて、羽毛布団に同化したくなる。
< 1 / 25 >