あなたには責任があります!
 それ以上責めないかわりに、美花梨はモデルみたいに小さな天史の頭を強引に引き寄せた。
「あーもーかわいいんだからなー天使はー。連れて帰りたーい。そんでお風呂で洗いたいー」
 髪をわしゃわしゃかき回すと、天史の身体が固まった。
「ん、どした?」
 天史はうつむいたまま、ため息をついた。
「どうせぼくは男だと思われてないですから。もういいです」
 美花梨をムリヤリ押しはがした天史は結局、酔いつぶれた美花梨を自分の部屋に連れ帰ってくれたのだった。
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