あなたには責任があります!
 その顔は思った以上に真剣で、泣きそうでもあった。
 美花梨の心臓に、ズキンと良心が突き刺さる。
 どうしよう。傷つけた。プライベート中のプライベートを暴いちゃって。
「聞いてますか、美花梨ちゃん先輩」
 サークル特有の呼びかたをされて、美花梨は思わずいつもの調子で返す。
「こんどケーキおごればいいんでしょ」
「スッとぼけないでください!」
 天史がいきなり羽毛布団をはぎ取った。
「ぅ、やだ」
「あ」
 天史が、キャミソールとパンツだけの美花梨を睨むように見下ろし、
「だからほんとに、もう!」
 おしりを、ぺちん! とひっぱたいた。
< 16 / 25 >

この作品をシェア

pagetop