あなたには責任があります!
 するりとパンツが下ろされて、脚が輪にくぐらされる流れでころりとひっくりかえされた。
 頼りにしていた枕が床に転げ落ちて、行き場を失った手で顔を覆う。
 合わせる顔がないってこのことだ。
 一瞬だけ見た天史の顔が、まぶたを閉じても見える。いつも微笑んでいる天史から、笑みが消えていた。ただそれだけで、不安と罪悪感が胸につかえる。
 なのに、天史がキャミソールをまくりあげて美花梨の胸に顔をうずめたとき、切ない声が漏れてしまった。
 ダメって言っちゃいそう。
 目を隠すのをやめて、両手で口をふさぐ。でも天史の指や口唇の位置が変わるたびに身体がはじけて、ベッドの上のほうへずれていく。
「いかないで」
 天史が両腕を美花梨の身体に巻きつけ、ぐっと引き下ろす。
「!」
 胸の柔らかいところに、天史が柔く歯を立てた。
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