冷たい彼氏のホントの気持ち。


「何で…」



そこには肩で息をしている蒼真が立っていた。

扉の開く音と蒼真が来たことで驚いて涙がピタリと止まった。





「お前が…走ってったから…追いかけてきた」


息を整えながら話す蒼真。





こんなに息を切らしてまで走って私を探してくれた



私は単純でバカだから
それが凄く嬉しい。



だけど脳裏に浮かんだのはさっきの女の子。

顔は見えなかったけど、抱き合っているのはしっかり見えた。




「さっきの子は…?」



そう訪ねると蒼真が私の前まで来てくれる。



「あれは告白されて断ったけど、『最後に抱き締めてくれるまで帰しません』とか言われて面倒だったから適当に抱き締めてた所をお前に見られた。それだけ。」


何の詫びれもなく言う蒼真に少しムカついた。


それだけって…私にとっては『それだけ』で片付けられることじゃない!!



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