冷たい彼氏のホントの気持ち。


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そして放課後



HRも終わって机に鞄を置いて旭が来るのを待っていた時だった。



「おい、帰るぞ」



上から降ってきた声に驚いて、パッと顔を上げるとーー……蒼真がいた。



「えっ…蒼真?!い、いいいま帰ろって…」



聞き間違いじゃなければ、帰るぞって言ったよね?!

付き合ってから蒼真が私を誘ってくる事なんて1度もなくてかなり驚いた。


こんなこと一生に1度……もうこれっきりないかもしれない!!!


喜んで一緒に帰りたいけど……



「キョーカ帰るぞ」




後ろから声が聞こえてきて


腕が伸びてきて抱き寄せられる。



「旭…!!」



今旭に後ろから抱き締められてるよね?!


まさかここまでしてくれると思わなくて、怖くて目の前の蒼真の顔が見れない…


怒ってる…?

それとも何も感じてない…?

気になるけど

やっぱり怖くて



「そ!そういうことだから!私旭と帰るね!またね蒼真」



早口でそう言うと立ち上がって旭の腕を引いて教室から出た。




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