いつかの夏の話より
24時間365日 駆ける





一年365日。


暦の上じゃ大体3か月でひとつの季節がまわることになっているわけで、夏が過ぎ去り10月を迎えた今、次に我々が半袖を着るのは一日24時間をあと300回くらい終えた頃ということになる。



白Tに頼りまくっていた数日前が嘘のように人類の8割がブラウンベージュ系を身に纏う時期。

朝と夜がバカみたいに寒くて、だけど羽毛布団を引っ張りだす理由にはまだならなそうな時期。


それから、



「なぁ。あと2か月で1年終わるよやべーどうしよ」



……って、終わったところで人類がまた1年歴史を重ねるだけなのにどうにかしたがっちゃう奴が出てくる時期だ。




「いやぁ。どうもしないな別に」

「けどほら、今年始まってもう10か月経ったってことやん。やべーじゃん、なんか」

「なんかって」

「なんならまだ夏休みの気分」

「本初子午線 跨いで来いや」

「頭良さそうにすんなや」



一年が終わることが「やばい」と感じるのは何故なのか。

毎回この手の話になるたびにひとり疑問を抱くけれど、「なんかやばい」以外でどうにも言葉には起こせないのが、どうにも不思議で仕方がない。


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