悪いコの味方!
それに、真篠くんが人を傷つけるのも、なんか嫌。
「うん!」
だけど、この満面の笑顔を取り上げることができるような立場に自分がいないこともわかってる。
「そう…。わかった!じゃあお邪魔者は先に行くね!」
マキマキも悲しむし、きっとみゆたんもまた泣く。
それでも人は、好きになったら求めちゃうんだ。
わたしはそんな感情知らない。
知らないから、こんな気持ちになるのかな。
「本人がいいならいいけど……」
「いいけど?」
今日はゆるるとお昼ごはんを食べてる。なんとなく、マキマキとみゆたんが一緒にいるところでおいしくごはんを食べられる気がしなくてゆるるに甘えてしまった。
「あんなに泣いてたのになあ。頼まれたし、わたしも思っていたことだったから真篠くんに文句まで言いに行ったのに…」
そして思わずもやもやを吐露。
最低。最低。最低。友達の幸せを素直に受け止められない。
「マキマキだって、わかるよ。好きになったなら仕方ないよ。でも…やっぱり友情は恋に勝てないのかなって思ったらなんか淋しくなってきちゃった」
真篠くんは周りのことも相手のことも何も考えてくれないし。考えないのが恋なのかな。それならわたしは恋なんてしなくていいや。
ゆるるは大きな瞳を広げてる。なあに、その表情。
首を傾げると、なんだかほっとしたようなため息をついた。