世界が終わるとき、きみを見つける

一番近い私のクラス、3年3組に行く。

「あの、神白、日音さん......ですか?」

「あ、さっきの会話、聞いてた?

3年、吹奏楽部部長フルートパートの神白日音です。」

ぺこっと頭を下げる。

目をかっぴらく君がおかしくて少し笑う。

「あの、全国コンクール一位の......?」

嗚呼、そういうふうに覚えられているんだ。と思いながらも微笑んで頷く。

その後も何度も聞いてくるから、半分無理矢理話を終わらせる。

私の話より、君の名前が知りたいのだ。

「ね、そういえばさ、名前聞いたことなかったよね。教えてよ」
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