世界が終わるとき、きみを見つける
「実里ぃぃぃ。恥ずかしかった......。」

「日音先輩、これで何回目ですか?」

「3......。」

ははっと苦笑いをする実里。

真っ赤な顔のままで合奏のあいさつを済ませて教室に戻る。

吹君は顧問の先生に呼ばれたので私と実里の二人。

「にしても、吹のフルートすっごい綺麗ですよね。」

「......!だよね!ほんとに綺麗で優しくて澄んでて......。最初に聞いたときに思ったの、
吹君は絶対に個々のエースになれるって。あんなにすごい音を吹部の中で最初に聞けるなんて
嬉しすぎて全員に自慢したいくらいだし、コンクールも隣で聞けるんだよ?私のあこがれの音だなぁ。」

「せ、先輩ストップストップ!フルートオタク出ちゃってますから!」

「だって、すっごい綺麗な音なんだもん!」

「とりあえず!最初から合わせますよ!怪しいところあったんで教えてください!」

「はーい、じゃあ行くよ。1,2,3!」
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