世界が終わるとき、きみを見つける


「実里!!すっごく良い!!」

「ありがとうございます、先輩も最高ですね」

「ほめても何にも出ないよ?」

「先輩の音が聞けるなら満足です」

「私も実里と吹君の音が聞けるなら満足!」

珍しくいじってこない実里。

少しだけ、顔が赤い。

実里が少しくるくるとした髪の毛を指でいじる。

照れている証拠。

一年生のころからずっとそうだったな、と思い出す。

ほめられなれてなくて、少し褒めると顔を真っ赤にしていた去年の実里が懐かしい。

力強い音を持っていて、自分を確立している強い女の子に見える実里だけど、

実は少し恥ずかしがり屋でツンデレ。

去年はもっとつんつんしてたから、正直一緒にやっていけるか心配だった。

でも、今はいい関係を気づけているんじゃないかなと思う。

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