世界が終わるとき、きみを見つける

「先輩は、吹の音をずっと聞いていたいって思いますか?」

「う、うん」

「ずっと見てたいなって思いますか?」

「うん......」

「手、つないでみたいなって、思いますか?」

「ちょ、実里⁉どういうこと⁉」

「あーあ、先輩、顔真っ赤ですね。図星ですか?」

からかいの山吹色。

実里の質問はよくわからないけど、吹君とずっと一緒にいたいなって思う。

理由なんてわかんなくてなんとなくだけど。

吹君といるのは楽しいし、ずっとこうやって話してたいなって思う。

手をつなぎたいかは......わかんないけど。

指がきれいだなとは思うけどね。
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