一日限定カップル〜10年後〜
数日後。

速達で初回勤務日の案内がやって来た。

持って来てくれたのはあの女の子だった。

「こんにちは!」

明るい笑顔を向けてくれた彼女。

名札には井上アカリと書かれてあった。

私も自然と笑った。

「にーさん…、三木さんのお知り合いなんですよね?」

にーさんって…

ツッコミたかったけど、我慢。

「はい、そうですよ」

「楽しみです!
ボクも一緒の区域なんで、ヨロシクお願いします!!」

ボクって。

不思議ちゃんか、この子は。

「こちらこそ、宜しくお願いします」

そう言うと満面の笑みを浮かべて。

「にーさんの知り合いって何だかドキドキします。
にーさん、色々あって対人恐怖症な所があったから」

「対人恐怖症…?」
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