一日限定カップル〜10年後〜
班長に名札などを返して、

「お世話になりました」

と、頭を下げた。

「三木、もうすぐ帰ってくるけど?」

班長もそう言ってくれたけど。

私は首を横に振る。



今、会えば。

別れられなくなる。



それが今の尚志にとって迷惑だったら。

私は罪悪感でいっぱいになるだろうから。

以前、アカリから聞いていた尚志の心の状態。

それを知っているだけに、尚志のお荷物だけにはなりたくない。
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