一日限定カップル〜10年後〜
12時50分に班に帰ると当然の事ながらもう未来の姿はなくて。

代わりにぽっくんと環と班長がいた。

「にーさん!!」

ぽっくんの声には悲壮感がありありで。

俺は防寒着を脱ぎながらぽっくんを見つめた。

「ついさっき、ねーさんは帰ったよ!!
…追い掛けなよ!!」

ぽっくんの目から涙がこぼれる。

「…いいよ、挨拶は朝にしたから」

その言葉に環が反応して

「有野さんも同じ事を言ってた。
お互い、相手の事をそんなに想ってるんだったら、一緒になればいいだろ?
お前のこだわりが彼女を苦しめているのがわからないのか?」

環は静かに怒っていた。
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