エリート心臓外科医の囲われ花嫁~今宵も独占愛で乱される~
すれ違う心
パーティーへの招待
「え? パーティ?」
例年よりもたくさん雨が降った梅雨が明けて、本格的な夏が始まったある夜の八神家の食卓。
久しぶりに康二と清司郎、千春の三人が揃った食卓で、康二が持ち出した話題に清司郎が箸を止めて聞き返す。
康二が頷いた。
「そうだ。俺の代理として、千春ちゃんとふたりで出席してくれないか」
そう言って差し出された招待状を清司郎は不満げに見ている。
眉間にシワを寄せてあまり乗り気ではないのが、ありありとわかった。
康二の方は、息子のそんな反応は予想通りだったようで、平然として千春の方に語りかけた。
「チャリティー団体主催のパーティなんだが、清司郎よりも千春ちゃんの方が興味があるんじゃないかと思ってね」
「……私がですか?」
意外な話だった。
康二が招待されるようなパーティなら、当然医学関係者向けのものだろう。
医学会と千春とはまったく関係がない。
「団体のパンフレットだよ」
差し出されたパンフレットにはチャリティーの目的が載っている。
例年よりもたくさん雨が降った梅雨が明けて、本格的な夏が始まったある夜の八神家の食卓。
久しぶりに康二と清司郎、千春の三人が揃った食卓で、康二が持ち出した話題に清司郎が箸を止めて聞き返す。
康二が頷いた。
「そうだ。俺の代理として、千春ちゃんとふたりで出席してくれないか」
そう言って差し出された招待状を清司郎は不満げに見ている。
眉間にシワを寄せてあまり乗り気ではないのが、ありありとわかった。
康二の方は、息子のそんな反応は予想通りだったようで、平然として千春の方に語りかけた。
「チャリティー団体主催のパーティなんだが、清司郎よりも千春ちゃんの方が興味があるんじゃないかと思ってね」
「……私がですか?」
意外な話だった。
康二が招待されるようなパーティなら、当然医学関係者向けのものだろう。
医学会と千春とはまったく関係がない。
「団体のパンフレットだよ」
差し出されたパンフレットにはチャリティーの目的が載っている。