エリート心臓外科医の囲われ花嫁~今宵も独占愛で乱される~
清司郎の決意
八神総合病院内の医師専用の休憩室。自分の個室に入り、清司郎はマスクを外した。
時計を見ると、時刻は午後二時。
午前の診察が長引いて今ようやく終わったところだった。
清司郎は窓際に歩み寄り、外の景色を眺める。
五階の窓からは病院の庭を挟み千春がいる清司郎の自宅がよく見えた。
曽祖父が建てたという洋風建築の自宅は、古いが中はリフォームが済んでいるから住み心地は問題ない。
八神病院の在宅医療チームは優秀だから、とりあえず千春が不自由することはないだろう。
もちろんただ入院するだけならいつも通り病院でもかまわなかった。
だが今回はそういうわけにはいかなかったのだ。
いくら面会謝絶にしていても、病院と関わりの深いユウキ製薬の社長である結城芳人が乗り込んできて千春に会わせろと要求したら、いくら医師の指示に忠実な八神病院の看護師たちでも、通してしまうかもしれない。
四六時中清司郎が見張っているわけにいかない以上、ほんのわずかなリスクを回避する意味で、家にいてくれれば安心だった。
時計を見ると、時刻は午後二時。
午前の診察が長引いて今ようやく終わったところだった。
清司郎は窓際に歩み寄り、外の景色を眺める。
五階の窓からは病院の庭を挟み千春がいる清司郎の自宅がよく見えた。
曽祖父が建てたという洋風建築の自宅は、古いが中はリフォームが済んでいるから住み心地は問題ない。
八神病院の在宅医療チームは優秀だから、とりあえず千春が不自由することはないだろう。
もちろんただ入院するだけならいつも通り病院でもかまわなかった。
だが今回はそういうわけにはいかなかったのだ。
いくら面会謝絶にしていても、病院と関わりの深いユウキ製薬の社長である結城芳人が乗り込んできて千春に会わせろと要求したら、いくら医師の指示に忠実な八神病院の看護師たちでも、通してしまうかもしれない。
四六時中清司郎が見張っているわけにいかない以上、ほんのわずかなリスクを回避する意味で、家にいてくれれば安心だった。