エリート心臓外科医の囲われ花嫁～今宵も独占愛で乱される～

清司郎の自問

　ゴロンとベッドに横になり清司郎は目を閉じる。
　やってしまったという思いと、でも仕方がないだろうという言い訳が頭の中で交差した。
　サークルに参加したいという意欲的な言葉が千春の口から出たことに、清司郎の胸は震えた。
　彼女は確実に出会った頃の本来の姿に戻りつつある。
　新しい目標を自分の力で見出して、それに向かって一歩を踏み出す。
　そんな彼女が、愛おしくてたまらなかった。
　チラシを見つめる輝く瞳、弾ける笑顔、心からの素直な言葉も、なにもかもが清司郎の胸を捕らえて離さなかった。
　そして気が付いたら、手が伸びていた。
　そっと触れた薄紅色に染まる柔らかな頬の感触に、清司郎の中のなにかが弾けて、吸い寄せられるように口づけた。