エリート心臓外科医の囲われ花嫁~今宵も独占愛で乱される~
秘密のレッスン
「あら千春さん、今夜も読み聞かせの練習ですか?」
夕食を食べて風呂に入り、すっかり寝支度を整えてから廊下を歩いていた千春は、声をかけられてドキリとする。リビングの扉から小夜が顔を出していた。
「はい。少しだけ。あの、遅くはならないようにします……」
胸の絵本を抱きしめて、千春は言い訳のような言葉を口にする。なにも悪いことはしていないのになにかを咎められたような気分だった。
「まぁ、ふふふ。清司郎さんと一緒ですもの。心配していませんよ」
小夜は納得してリビングへ引っ込んでいく。
千春はホッと息を吐いた。
こうやって夜更けに彼の部屋に向かうのはもう何度目になるだろう。彼の帰りが早い日だけの最近のふたりの習慣だ。
千春はまた歩き出し、清司郎の部屋の前で立ち止まった。
目を閉じて、一旦気持ちを落ち着かせてから扉をコンコンとノックした。
ガチャリと開いた扉の向こうで、清司郎が微笑んだ。
夕食を食べて風呂に入り、すっかり寝支度を整えてから廊下を歩いていた千春は、声をかけられてドキリとする。リビングの扉から小夜が顔を出していた。
「はい。少しだけ。あの、遅くはならないようにします……」
胸の絵本を抱きしめて、千春は言い訳のような言葉を口にする。なにも悪いことはしていないのになにかを咎められたような気分だった。
「まぁ、ふふふ。清司郎さんと一緒ですもの。心配していませんよ」
小夜は納得してリビングへ引っ込んでいく。
千春はホッと息を吐いた。
こうやって夜更けに彼の部屋に向かうのはもう何度目になるだろう。彼の帰りが早い日だけの最近のふたりの習慣だ。
千春はまた歩き出し、清司郎の部屋の前で立ち止まった。
目を閉じて、一旦気持ちを落ち着かせてから扉をコンコンとノックした。
ガチャリと開いた扉の向こうで、清司郎が微笑んだ。