エリート心臓外科医の囲われ花嫁～今宵も独占愛で乱される～

　頬の手と身体を包む腕に力強く引き寄せられて、また唇を奪われた。
　さっきよりもあきらかに違う、激しくて深いキス。
　千春は身体をしならせる。
　頬の手がいつのまにか千春の耳に移動して、そこを指で挟み優しく強く擦り始める。

「んんん……！」

　彼のシャツを握り締めて千春はその刺激を受け止める。
　唇がわずかに離れたその刹那、清司郎が囁いた。

「千春、ほかのところにもキスするよ」

　答える暇は与えられなかった。

「ひゃっ……！」

　耳に口づけられたのだと気が付いたのは彼の吐息をすぐそばで感じたから。
　どうしてそんなことをするのか、まったくわからないままに、千春の身体が歓喜に震える。

「あ、あ、あ……っ！」

「千春、声を抑えて。小夜さんが来る」

「でも……あ、ん……っ……！」

「そう、上手だ。俺のシャツを噛んでていい」

　まるで脳に直接語りかけられているような心地がした。