双子の貞子ちゃん




「藤咲さん、ちょっといいですか」


授業が終わり、お昼になった頃
私の側にあるドアからひっそりと声がかかった

そこには しーがいて、声をかけるとどこかに向かって歩き出した


しーとは、校内では基本的に話さない
話すとすれば人気のないところ



しーから久しぶりに苗字で呼ばれて懐かしいと感じ、頼もしくなった背中を距離を置きつつ、ついていく


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