双子の貞子ちゃん
「あれ、伊織ちゃん?」
おじさんと楽しい時間を過ごし終えた時に来た彼ら
後ろを振り返れば、両手にたくさんの料理の乗ったお皿を持っていた
「伊織ちゃんも一緒に食べよ!ね?華織!」
「えっ!?…あ、うん。………うん!一緒に食べよう!伊織!」
最初は戸惑ってたけど、最終的には華織が前と同じように接してくれそうだったから私もうなづいてしまった
「じゃあな!お嬢ちゃん!」
「うん!」
華織に手を引かれ振り返りながらおじさんに手を振る
すると視界に湊がいて、慌てて前を向き直した
「伊織ちゃんはドレス着て来なかったんだね?」
「…私、あんまり好きじゃないんで」
テーブルがあるところに移動し、周りから注目されてるにもかかわらず彼らは普通に食事している
「顔、華織と似てんのか?」
「そういえば伊織の顔、ちゃんと見たことないな」
そう言って顔を覗き込んでくるから、とっさに俯き
「華織とは似てませんよ。華織は可愛いので」
こんなこと私たちを見れば、誰もが思うこと
天使のような華織と貞子のような私
別にそう思われても私は悲しくない