双子の貞子ちゃん
「誰もいないか…」
まだ時間も早いから保健室には誰もいなかった
私は彼をソファに座らせる
しゃがんで怪我の具合を見ると顔はもちろん、お腹なども怪我してそう
「すみません…」
小さな声で彼が言った
落ち込んで見える彼の頭を撫でて薬などを取りに行く
「ちょっと、しみるかも」
まずは汚れてる手を濡らしたタオルで拭き、殴って血が出ているところから始める
彼は静かにしていたが、消毒液をつけた時は少し痛そうにしていた
それから腕、お腹の打撲に湿布を貼っていく
足も怪我してると思うが、さすがに脱がすことはできないので、そこは彼が自分ですると言ってくれた
最後に顔
彼の目がキョロキョロとせわしなく動いているのを感じつつ、薬を塗って、絆創膏を貼る
「よし…これで大丈夫…!しばらくはここで休んでた方がいいよ?」
彼から離れゴミを捨てて、薬を直しに行く
「あの…!華織さんの妹さんですよね?」
「…そうだよ。私は伊織」