双子の貞子ちゃん
「伊織、さん…」
華織のことを華織さんって呼んでるってことは、
「あなた紅蓮なの?」
「はい!華織さんにはお世話になってます!」
嬉しそうに答える彼が可愛く見えた
紅蓮のことが大好きなんだろうな
「そう…でも、あんまり無茶したらダメだよ。今回みたいなことにあったら、すぐ仲間呼びな」
ポンポンッと頭に手を乗せ髪をグシャグシャとする
「伊織さん、俺、伊織さんに惚れました!!」
「…………は?」
「手を出さずに男3人を倒すとこは、頭がいいなと思いました!ここまで俺をおぶって手当てまでしてくれるとこは、なんて優しい人なんだと思いました!」
しばらく言葉が出ずに、キラキラと目を輝かせる彼が、次第に主人に尻尾を振っている犬に見えてくる
「しかも!伊織さん、めちゃくちゃ美人じゃないっすか!?髪で隠れてもったいない!」
ああ、手当てする時前髪邪魔で分けたんだっけ…
なんて思っているとバッと手を握られる
「伊織さん!俺、千草 律(ちぐさ りつ)って言います!律って呼んでください!!」