双子の貞子ちゃん
「ありがとうございます。心に留めておきます」
先生の言葉は何一つ残っていないが、なんか言いたくなった
お礼を言えば、おう!と満足そうに私の肩を叩いて離してくれた
「眠い…」
教室に戻るのも面倒だから、校舎裏に来た
ここは校舎からも離れているため、人はめったに来ない
私のお気に入りの場所が木のそばのベンチ
大きな木の下のベンチでボーっとしている時間が心地良い
購買で適当に買ったパンを食べ、ベンチに横たわる
静かな空間
世界には私1人だけのように感じる
葉の間から陽が差し、優しい風が吹くなか私は自然と目を閉じていた