再会したのは、二度と会わないと誓った初恋の上司
「環、終わったぞ」
敬が声をかけてくれたのはどのくらい後のことだっだろう。放心状態の私にははっきりとした記憶がない。
やっと正気に戻った時には片づけまで終わっていた。
「大丈夫か?」
不安そうに私と目線を合わす新太先生。
私はコクンと頷いた。
今はまだ言葉を発する元気がない。
なんだかまだ吐きそうだし、喉の違和感がありすぎて声が出る気もしない。
それに、口を開けば弱音を吐きそうで怖い。
「今夜一晩経過観察入院になる。副院長にも連絡してあるから、ゆっくり寝ていろ」
うん。
副院長心配しただろうな。迷惑かけてばかりで申し訳ない。
「今夜は俺が付き添う」
新太先生が?
「大丈夫。ここはうちの病院とも提携していて融通が利くから、特別室を用意してもらった。シャワールームも付添い用のベットもあるから心配するな」
でも、私の付き添いなんかして、西村先生は大丈夫なんだろうか?
完全に上司と部下との域は超えていると思うけれど。
「環はゆっくり休んで体を回復させることだけを考えればいいんだよ」
優しく笑いかける新太先生に、私は「すみません」の気持ちを込めて頭を下げた。
敬が声をかけてくれたのはどのくらい後のことだっだろう。放心状態の私にははっきりとした記憶がない。
やっと正気に戻った時には片づけまで終わっていた。
「大丈夫か?」
不安そうに私と目線を合わす新太先生。
私はコクンと頷いた。
今はまだ言葉を発する元気がない。
なんだかまだ吐きそうだし、喉の違和感がありすぎて声が出る気もしない。
それに、口を開けば弱音を吐きそうで怖い。
「今夜一晩経過観察入院になる。副院長にも連絡してあるから、ゆっくり寝ていろ」
うん。
副院長心配しただろうな。迷惑かけてばかりで申し訳ない。
「今夜は俺が付き添う」
新太先生が?
「大丈夫。ここはうちの病院とも提携していて融通が利くから、特別室を用意してもらった。シャワールームも付添い用のベットもあるから心配するな」
でも、私の付き添いなんかして、西村先生は大丈夫なんだろうか?
完全に上司と部下との域は超えていると思うけれど。
「環はゆっくり休んで体を回復させることだけを考えればいいんだよ」
優しく笑いかける新太先生に、私は「すみません」の気持ちを込めて頭を下げた。