再会したのは、二度と会わないと誓った初恋の上司
「和田先生、本当にすみません」
何度も何度も謝ってくれる塙くん。
「大丈夫よ、私はもう元気になったんだから」
「・・・すみません」
しょんぼりと頭を下げる姿は、本当に反省しているように見える。
しかし、塙くんの右手にはいかにもまだ未使用だとわかるピカピカのナイフが冷たい光を放っていた。
決して振り上げる訳でも私に向ける訳でもないけれど、塙くんはナイフを握ったまま放そうとはしない。
「ねえ、ナイフを置いて。塙くんが傷ついても誰も喜ばないし、私だって悲しいよ」
「嘘です」
「嘘じゃないわ。塙くんは大切な仲間だもの」
実際、塙くんのことを素直で性格のいい子だと思っていたし、仕事では頼りにもしていた。
「先生は全然わかっていませんね。俺は大切な同僚になりたいわけじゃない。僕は先生が好きだったんです」
吐き捨てるようにつぶやかれた言葉。
「え?」
私は塙くんの顔を見上げた。
この時になって、私は初めて塙くんの気持ちを知った。
確かに懐かれてはいたけれど、それは恋愛感情とは違うものと思っていた。まさか塙くんが・・・
何度も何度も謝ってくれる塙くん。
「大丈夫よ、私はもう元気になったんだから」
「・・・すみません」
しょんぼりと頭を下げる姿は、本当に反省しているように見える。
しかし、塙くんの右手にはいかにもまだ未使用だとわかるピカピカのナイフが冷たい光を放っていた。
決して振り上げる訳でも私に向ける訳でもないけれど、塙くんはナイフを握ったまま放そうとはしない。
「ねえ、ナイフを置いて。塙くんが傷ついても誰も喜ばないし、私だって悲しいよ」
「嘘です」
「嘘じゃないわ。塙くんは大切な仲間だもの」
実際、塙くんのことを素直で性格のいい子だと思っていたし、仕事では頼りにもしていた。
「先生は全然わかっていませんね。俺は大切な同僚になりたいわけじゃない。僕は先生が好きだったんです」
吐き捨てるようにつぶやかれた言葉。
「え?」
私は塙くんの顔を見上げた。
この時になって、私は初めて塙くんの気持ちを知った。
確かに懐かれてはいたけれど、それは恋愛感情とは違うものと思っていた。まさか塙くんが・・・