再会したのは、二度と会わないと誓った初恋の上司
どのくらい時間がたっただろうか、2人の匂いが充満した部屋で私たちは愛し合っていた。

「うぅぅーん・・・もう、」

さすがに何度も何度も迫ってくる新太にもう限界だからと半泣きで訴えるけれど、一切手加減をしてくれる様子はない。

「あぁ、ああーぁ」
自分の口から出ているとは思えない声を上げて私は叫び続ける。

何度意識を手放しそうになったかわからないけれど、その寸前で新太に引き戻される。その繰り返し。
何時間もそんなことを繰り返されると、普段優しい顔をしているこの人の本性は鬼じゃないかと思えてしまう。

「考え事をするなんて、随分余裕だね」
一瞬、ボーっと新太を見ていた私に意地悪い顔。
「ちがっ」
否定ようとする私の言葉より先に、新太が私の体を引き裂く。

ああぁーあー。
声にならない悲鳴をあげて私はまた体を震わせた。


「お願い、許して」
しばらくして、とうとう私は泣き出してしまった。

もう限界、これ以上すれば私が壊れてしまう。
その思いは新太にも伝わったらしい。

「忘れるんじゃない。環は俺のだ」
耳元に口を寄せささやかれた言葉とともにギュッと抱きしめられ、その瞬間私は意識を手放した。
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