再会したのは、二度と会わないと誓った初恋の上司
地元では有名なお寿司屋さんで行われる消化器科の歓迎会。
食通だって評判の部長が発案したものらしく、出されたお寿司も新鮮でとてもおいしい。
私も皆川先生も塙くんもみんな歓迎される側だからと上座に席が用意してあった。

「和田先生、乗せてきてくれるって約束だったじゃないですか?」
ちょっとすねた表情をして私を見る塙くん。

「知らないわよ、約束なんかしてないでしょう」
「俺探したんですよ」
「だから、救急に行ってたの」
「そう言ってくれたらいいのに」
「なんでいちいち言わないといけないのよ」

なんなんだこの子は。
それでもしつこく絡んでくるお酒の入った塙くんを適当にあしらいながら、私も飲まないはずだったビールを口にした。
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