夏が、終わる
ごめんってあいつが言ったのと同時に走って逃げた。
泣いてるのを見られたくなかった。
疑問ばっかり頭にわいてきた。
どうして?
わたしが彼女だったんじゃないの?
ほとんど毎日一緒にいたのに。
その子が私より好きなの?
黒くて、長くて、まっすぐなわたしの髪が好きなんじゃないの?
あの子の髪は、茶色くて、短くて、ウェーブだよ?
涙が止まらなかった。
心配してくれて、最後にメールか電話の一回はくれるかとちょっとだけ期待した。
そんな期待は、逆にわたしを更にどん底に突き落とすだけだったけど。