過保護な御曹司の溺愛包囲網~かりそめの妻かと思いきや、全力で愛されていたようです~
「美香の不幸を喜ぶわけでは決してないが、正直言えば奪うチャンスだと思った」
拓斗の瞳に熱がこもるのを感じて、ドキリとした。
「チャンス、ですか?」
「ああ。その後、美香のためにもなるからパリでの研修に推薦するつもりだと久々莉さんから聞いた。併せて、桐嶋から物理的に距離をおいている間に、俺に何とかして欲しいと頼まれたよ。もちろん、そうとわかれば言われるまでもなく動くつもりだった」
拓斗はまず、本当に朔也が私を裏切っているのかを調べたという。そう時間もかからないうちに浮気の証拠が複数そろったのには、さすがに呆れてしまったようだ。
「それから、桐嶋の勤めるエテルナにも信頼を置ける人物に潜り込ませて、あいつの動向を探らせた」
そこでのちに明らかになったのが、朔也の不正。
「浮気がわかった時点で待つ必要はないと、もともと予定されていた訪仏を前倒しにして美香を追いかけた。ただあの夜、バーで出くわしたのは本当に偶然でなんだ。あの時俺は、単に昔なじみのマルクに会いに行っただけだ」
そんな偶然があるのかと、驚きを隠せなかった。
拓斗の瞳に熱がこもるのを感じて、ドキリとした。
「チャンス、ですか?」
「ああ。その後、美香のためにもなるからパリでの研修に推薦するつもりだと久々莉さんから聞いた。併せて、桐嶋から物理的に距離をおいている間に、俺に何とかして欲しいと頼まれたよ。もちろん、そうとわかれば言われるまでもなく動くつもりだった」
拓斗はまず、本当に朔也が私を裏切っているのかを調べたという。そう時間もかからないうちに浮気の証拠が複数そろったのには、さすがに呆れてしまったようだ。
「それから、桐嶋の勤めるエテルナにも信頼を置ける人物に潜り込ませて、あいつの動向を探らせた」
そこでのちに明らかになったのが、朔也の不正。
「浮気がわかった時点で待つ必要はないと、もともと予定されていた訪仏を前倒しにして美香を追いかけた。ただあの夜、バーで出くわしたのは本当に偶然でなんだ。あの時俺は、単に昔なじみのマルクに会いに行っただけだ」
そんな偶然があるのかと、驚きを隠せなかった。