過保護な御曹司の溺愛包囲網~かりそめの妻かと思いきや、全力で愛されていたようです~
「ん……」
 
わずかに身じろいだ美香の額に再び口づけを落とした。
この温もりと重みが、美香が俺のものになったと実感させてくれる。

彼女の笑顔、泣き顔、怒った顔、困った顔……これからはその全てを、自分が隣で見守っていきたい。


「たく、と……」

目を覚ましたのかと、そっと顔を覗き込んだ。
瞼が少し震えたものの、その愛らしい瞳は閉じられたままだ。

夢の中でさえ自分を求めてくれたのだと思うと、心がじわりと温かくなる。


一生離さない。


そう主張するように、その華奢な体を腕の中に閉じ込めた。






END
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